2026年5月25日

執筆:歯科衛生士C(紬デンタルオフィス)
歯科医師監修:小糸 潤(院長)
「セラミックにすると臭うらしい」
こんにちは。
四谷三丁目の歯医者、紬デンタルオフィス四谷三丁目の歯科衛生士C です。SNSでこのような話題を見かけて、不安になったことがある方もいるかもしれません。セラミック治療は自由診療であり、費用も決して安くはありません。
そのため、「もし臭いが出たらどうしよう」「治療して後悔しないかな」と心配になるのは自然なことです。一方で、実際には“セラミックそのものが臭う”というより、さまざまな原因が重なって口臭や違和感につながっているケースが多くあります。
では、なぜ「セラミックは臭う」と言われることがあるのでしょうか?今回は、歯科衛生士の視点から原因と対策について解説します。
セラミック自体が臭うことはほとんどありません
セラミックは、表面が滑沢で汚れが付きにくく、吸水性も低い素材です。
そのため、銀歯やプラスチック素材(レジン)に比べると、汚れや臭いが付きにくい特徴があります。
つまり、「セラミックだから臭う」というよりも、セラミックの周囲環境に原因があるケースが多いのです。
セラミック治療後に臭いが気になる原因
被せ物の境目に汚れが溜まっている

セラミックと歯の境目にわずかな段差や隙間があると、汚れや細菌が停滞しやすくなります。細菌が増殖すると、臭いの原因になることがあります。
👉フロスが引っかかる
👉同じ場所に食べ物が詰まる
👉歯ぐきが腫れやすい
といった症状がある場合は注意が必要です。
歯ぐきに炎症が起きている
見た目がきれいなセラミックでも、周囲の歯ぐきが炎症を起こしていると口臭につながることがあります。
歯周病菌はガスを発生させるため、
👉出血
👉腫れ
👉歯周ポケットの深さ
なども重要なチェックポイントです。
私たち歯科衛生士は、被せ物だけではなく、歯ぐきの状態や清掃性を細かく確認しています。
被せ物の内部で虫歯が進行している
セラミックの内側で虫歯になる可能性があります。
内側で虫歯が進行すると、
👉嫌な臭い
👉しみる感覚(神経がある場合)
👉違和感
として現れることがあります。初期段階では見た目だけでは分からないことも少なくありません。
メンテナンスやセルフケア不足

セラミックは表面に汚れが付きにくい材料ではありますが、メンテナンスが不要になる治療ではありません。
・被せ物と歯茎の境目
・歯と歯の間
は、汚れが残りやすいため、毎日のフロスや歯間清掃が重要になります。歯ブラシだけでは落としきれない汚れも多くあります。
なぜセラミックに“隙間”ができるの?
セラミックは精度の高い素材として知られていますが、実際には“セラミックだから自動的に精密になる”わけではありません。どれだけ良い素材を使用していても、治療の各工程が丁寧に行われていなければ、わずかな段差や隙間が生じることがあります。
セラミック治療は、素材そのものだけでなく、治療全体の精度が非常に重要な治療です。
では実際にどのような事で隙間や段差が生じるのでしょうか。
歯型の精度が不十分だった

セラミックは、歯型をもとに作製されます。そのため、歯型が正確に取れていないとわずかな段差や浮きが生じることがあります。特に、
・出血や唾液が多い状態で型取りをした
・歯ぐきの中の境目まで正確に記録できていない
・防湿が不十分
などの場合、適合性に影響することがあります。
噛み合わせによる負担
セラミックは強度の高い素材ですが、強い噛みしめや食いしばりが続くと、被せ物に負荷がかかります。すると、
・セメントが劣化する
・境目に微細なズレが生じる
・接着部分が弱くなる
といった変化が起こることがあります。
特に歯ぎしりが強い方は、見た目では分からないレベルで負担が蓄積していることも少なくありません。
接着剤(セメント)の経年劣化
セラミックは専用の接着剤で歯に装着されています。しかし、お口の中は
👉温度変化
👉咬合圧
👉唾液
👉細菌
など非常に過酷な環境です。
長年使用する中で、接着剤が少しずつ劣化し、境目から細菌が侵入しやすくなる場合があります。
これはどんな高品質なセラミックでも、メインテナンスなしで永久にもつという意味ではない理由のひとつです。
接着操作のミス
被せ物はつける工程が非常に重要です。例えば、
👉接着面に唾液が付着する
👉適切な前処理が不足する
👉接着剤の硬化不良
などがあると、わずかな浮きや脱離、細菌侵入の原因になることがあります。
歯ぐきが下がって境目が見えてくることもある
治療直後はぴったり合っていても、加齢や歯周病、強いブラッシングなどによって歯ぐきが下がることがあります。すると、今まで歯ぐきの中に隠れていた境目が露出し、
👉汚れが溜まりやすくなる
👉フロスが引っかかる
👉臭いが気になる
といった症状につながることがあります。
セラミックを長持ちさせるために大切なこと
セラミック治療は、見た目だけでなく長期的に清潔な状態を維持できるかも重要です。どれだけ見た目がきれいでも、
・被せ物と歯の境目に隙間がある
・汚れが停滞しやすい
・歯ぐきが炎症を起こしている
といった状態では、口臭や虫歯、歯周病の原因になることがあります。
そのため当院では、見た目だけでなく“適合精度”にもこだわって治療を行っています。
例えば、
・拡大視野下で境目を精密に整える
・歯ぐきの状態を整えたうえで型取りを行う
・歯肉圧排を行い、歯ぐきの中の境目まで正確に記録する
・接着時は唾液や湿気をコントロールしながら慎重に装着する
など、細かな工程を大切にしています。
セラミックは非常に精密な治療だからこそ、わずかなズレや接着エラーが、将来的な汚れの停滞や臭いにつながることもあるためです。また、治療後のメインテナンスも欠かせません。
実際のメインテナンスでは、
👉歯ぐきの炎症や出血の有無
👉被せ物のフロスの通り方
👉被せ物の境目の汚れ
👉噛み合わせによる負担
👉被せ物周囲の変化
などを細かく確認しています。
見た目だけでは問題がなく見えても、初期の炎症や適合の変化は、クリーニングや検査で気づくケースも少なくありません。
セラミックを長く快適に使っていただくためには、治療時の精度と、その後の継続的なケアの両方が大切だと考えています。
「セラミック=臭う」ではありません
SNSでは「セラミックが臭う」という投稿が話題になることもありますが、実際にはセラミックそのものではなく、周囲の環境に原因があるケースが多くあります。
違和感や臭いを我慢していると、虫歯や歯周病などが進行してしまうこともあります。
「気のせいかな?」と思う程度でも、早めに確認することが大切です。
執筆:歯科衛生士C(紬デンタルオフィス)
歯科医師監修:小糸 潤(院長)
四谷三丁目・新宿の歯医者|紬デンタルオフィス四谷三丁目
四谷三丁目駅徒歩1分に位置する紬デンタルオフィス四谷三丁目は、ただ治すだけでなく、患者さんの人生に寄り添う「一生をつむぐ治療」を大切にしている歯科医院です。
むし歯・歯周病治療やメンテナンスから、インプラント、咬み合わせまで、一口腔単位で診断し、できるだけ歯を残しながら長期的に安定する治療を行っています。
3つのポイント
人生を見据えたケア: 「一生をつむぐ治療」をコンセプトに、将来まで健康な歯を残すための丁寧なカウンセリングと計画を提案します。
精密な低侵襲治療: マイクロスコープ等の最新設備を活用。歯を削る量を最小限に抑え、一本一本の歯を長持ちさせます。
上質なリラックス空間: 歯科特有の緊張感を感じさせない落ち着いた院内で、プライバシーに配慮した診療が受けられます。
大切な歯は、あなたの人生を支えるかけがえのない財産です。紬デンタルオフィス四谷三丁目では、あなたに最適な治療を共に考え、健やかな未来をつむぎます。
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