歯がしみる原因はむし歯?知覚過敏との違い・症状・治療法|歯をできるだけ残すことを重視した精密な歯科治療|東京・四谷三丁目の歯医者

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歯がしみる原因はむし歯?知覚過敏との違い・症状・治療法

歯がしみる原因はむし歯?知覚過敏との違い・症状・治療法|歯をできるだけ残すことを重視した精密な歯科治療|東京・四谷三丁目の歯医者

2026年7月19日

歯がしみる原因はむし歯?知覚過敏との違い・症状・治療法

冷たい水や甘いものを口にしたとき、歯みがきをしたときに、歯が「キーン」としみることはありませんか?

歯がしみると、まず「むし歯ができたのではないか」と心配する方も多いでしょう。実際に、むし歯によって冷たいものや甘いものがしみることはあります。

しかし、歯がしみる原因はむし歯だけではありません。象牙質知覚過敏、歯のひび、詰め物や被せ物の不具合、歯髄の炎症などでも、似た症状が現れます。

反対に、むし歯や歯の根の周囲の病変が進行していても、自覚症状がほとんどない場合があります

そのため、歯がしみる原因を調べる際には、単に「しみるかどうか」だけでなく、いつから、何をしたときに、どのように痛むのかを詳しく確認することが重要です。

まず知っておきたいこと

・歯がしみる原因は、むし歯だけではありません
・一瞬で治まっても、むし歯や歯のひびを否定できません
・むし歯は、進行していても症状が現れない場合があります
・痛みがなくなっても、問題が改善したとは限りません
・症状の現れ方は診断の手掛かりになりますが、それだけで原因を確定することはできません

「どのようにしみるか」が重要です

歯がしみる原因を調べる際には、発症した時期、症状の頻度、しみる歯の本数、誘発する刺激、痛みの持続時間や強さなどを確認します。

初めてしみたのか、何度も繰り返しているのか

ホワイトニング後や歯科治療後などに、一時的に歯がしみることがあります。

一方、同じ歯が何度もしみる場合は、象牙質知覚過敏だけでなく、むし歯、歯のひび、詰め物や被せ物の不具合などを確認する必要があります。

いつから症状が続いているのか

数日前からなのか、数週間から数か月にわたって続いているのかも重要です。

症状が長期間続いている場合や、以前より強くなっている場合は、原因となる状態が継続または進行している可能性があります。

ただし、症状が長く続いているから重症、短期間だから軽症とは限りません。

1本だけしみるのか、複数の歯がしみるのか

特定の1本だけがしみる場合は、その歯のむし歯、ひび、詰め物や被せ物の不具合、歯髄の炎症などを疑います。

複数の歯がしみる場合は、歯肉退縮、歯周病治療後の歯根面露出、歯みがきによる摩擦、酸性飲食物による歯質への影響、ホワイトニング後の一時的な反応などが考えられます。

ただし、症状を感じる場所と、実際に原因となっている歯が一致しないこともあります。

何をしたときに症状が出るのか

次のような刺激が、原因を考える手掛かりになります。

・冷たい水や冷たい風でしみる
・甘いものを食べたときにしみる
・熱いものを口にしたときに痛む
・歯ブラシが触れたときにしみる
・酸味のあるものを口にしたときにしみる
・硬いものを噛んだときに痛む
・噛む力を緩めた瞬間に痛む
・何もしていないときにも痛む

冷たいものや歯ブラシで一瞬しみる症状は、象牙質知覚過敏でみられます。しかし、むし歯や歯髄の炎症でも同じような症状が起こります。

熱いもので痛む、何もしていないときにも痛む場合は、単純な知覚過敏以外の原因も考える必要があります。

また、冷たいものや甘いものによる「しみる症状」と、噛んだときに生じる痛みは、性質が異なります。噛んだときや、噛む力を緩めた瞬間に痛む場合は、歯のひびや歯根周囲の炎症などを疑う手掛かりになります。

刺激がなくなった後も痛みが続くのか

冷たいものや甘いものが触れた瞬間だけしみるのか、刺激がなくなった後も痛みが残るのかを確認します。

象牙質知覚過敏では、一般的に刺激を取り除くと比較的短時間で痛みが治まります。

一方、刺激がなくなった後も痛みが続く自発的に痛む夜間や横になったときに痛みが強くなる場合は、歯髄に強い炎症が起きている可能性があります。

ただし、痛みがすぐに治まる場合でも、むし歯や歯のひびを否定することはできません。

痛みはどのくらい強いのか

少し気になる程度なのか、食事や睡眠に支障があるのか、痛み止めが必要なほどなのかも重要です。

診察時には、痛みの強さを0から10までの数字で確認することがあります。

痛みの感じ方には個人差があるため、強さだけで病状を判断することはできません。それでも、以前より強くなっているか、日常生活に影響しているかは、診断や受診の緊急度を考えるうえで重要な情報です。

歯がしみるメカニズム

歯の表面は、歯ぐきより上の部分では「エナメル質」、歯の根の部分では「セメント質」によって保護されています。

その内側にあるのが「象牙質」です。さらに歯の中心部には、神経や血管を含む「歯髄」があります。歯髄は、一般に「歯の神経」と呼ばれている部分です。

健康な状態では、象牙質がエナメル質や歯ぐきなどに覆われているため、外部からの刺激は歯髄へ伝わりにくくなっています。

しかし、歯ぐきが下がる、歯の表面が摩耗する、酸によって歯質が失われる、歯が欠けるなどの変化が起こると、象牙質が露出することがあります。

象牙質には無数の細い管があります

象牙質の内部には、「象牙細管」と呼ばれる非常に細い管が無数に通っています。

象牙細管は歯の表面側から歯髄に向かって伸びており、その内部は液体で満たされています。

象牙質が露出して象牙細管の入口が開いた状態になると、冷たいもの、甘いもの、歯ブラシ、冷たい風などの刺激によって、象牙細管内の液体が動きます

この液体の動きが歯髄付近の神経を刺激し、「キーン」とした短く鋭い痛みが生じると考えられています。

この考え方を「動水力学説」といい、象牙質知覚過敏のメカニズムとして広く受け入れられています。

分かりやすく表現すると、象牙細管は、歯の表面と神経の近くをつなぐ非常に細いストローのようなものです。その中の液体が動くことで、神経が刺激を痛みとして感じます。

刺激によって歯がしみる仕組み

冷たいものがしみるのはなぜ?

冷たい水やアイス、冷たい風が露出した象牙質に触れると、象牙細管内の液体が急速に動き、歯髄付近の神経が刺激されます。

象牙質知覚過敏の場合は、刺激を受けた瞬間に鋭く痛み、刺激を取り除くと比較的短時間で治まる傾向があります。

ただし、冷たいものがしみる症状は、むし歯や歯髄の炎症でも起こります。

「一瞬だけだから知覚過敏」「すぐに痛みが消えたからむし歯ではない」と判断することはできません。

甘いものがしみるのはなぜ?

甘いものがしみる場合は、象牙質知覚過敏やむし歯などが関係します。

糖分を多く含む食品や飲み物が、入口の開いた象牙細管に触れると、象牙細管の内側と外側に濃度の差が生じます。

この濃度差による浸透圧の変化で象牙細管内の液体が動き、歯髄付近の神経が刺激されると考えられています。

つまり、甘さを感じる味覚が、そのまま歯の神経へ伝わって痛むわけではありません。甘いものが象牙細管内の液体を動かす刺激となり、歯がしみます。

むし歯が象牙質まで進行している場合にも、甘いものや冷たいものなどの刺激が、象牙細管を介して歯髄へ伝わりやすくなります。

ただし、「甘いものがしみる=必ずむし歯」ではありません。反対に、甘いものがしみないからといって、むし歯がないとも判断できません。

熱いものや噛んだときの痛みには注意が必要です

熱いもので痛む、刺激がなくなっても痛みが続く、何もしていなくても痛む場合は、歯髄に炎症が起きている可能性があります。

また、噛んだときや噛む力を緩めたときの痛みは、歯のひび、歯根膜の炎症、歯根の先の病変などでみられることがあります。

これらは、象牙質知覚過敏だけでは説明できない場合があるため、早めに原因を確認することが大切です。

歯がしみる主な原因

1.むし歯

むし歯が象牙質まで進行すると、冷たいものや甘いものがしみることがあります。

しかし、むし歯の進行度と自覚症状の強さは、必ずしも一致しません

初期のむし歯には、自覚症状がほとんどありません。また、歯髄の近くまで進行した深いむし歯でも、痛みやしみる症状が現れない場合があります。

さらに歯髄が壊死すると、冷たいものなどに反応しなくなり、それまであった痛みが消えることがあります。しかし、これはむし歯や感染が治ったという意味ではありません。

歯根の先まで炎症が広がっていても、痛みなく経過する場合があります。進行したむし歯や歯根周囲の病変が、定期検診やレントゲン検査で初めて見つかることもあります。

一方、むし歯や歯髄の炎症によって、次のような症状が現れる場合があります。

・冷たいものや甘いものがしみる
・熱いものがしみる
・刺激を取り除いても痛みが残る
・何もしていなくてもズキズキする
・噛んだときに痛む
・歯ぐきが腫れる
・歯ぐきに膿の出口のようなものができる

「痛くないからむし歯ではない」「以前の痛みが消えたから治った」と自己判断しないことが重要です。

👉むし歯治療について詳しくはこちら

2.象牙質知覚過敏

象牙質知覚過敏とは、露出した象牙質に冷たいものや甘いもの、歯ブラシなどの刺激が加わったときに、短く鋭い痛みを感じる状態です。

象牙質が露出する背景には、次のようなものがあります。

・歯周病や加齢に伴う歯肉退縮
・歯周病治療後の歯根面露出
・強い力や不適切な方法による歯みがき
・酸性の飲食物や胃酸による歯質の軟化
・歯の摩耗や欠け歯ぎしりや食いしばりなどによる力学的負荷
・ホワイトニング後の一時的な反応

ただし、象牙質が露出していても、必ず知覚過敏が起こるわけではありません。

象牙質が露出していることに加えて、象牙細管の入口が開き、内部の液体が動きやすくなっていることが、症状の発生に関係します。

3.NCCL(非う蝕性歯頸部歯質欠損)

歯と歯ぐきの境目付近の歯質が、むし歯以外の原因によって失われた状態を「NCCL(非う蝕性歯頸部歯質欠損)」といいます。

歯頸部の歯質が削れたり欠けたりすると、象牙質が露出し、冷たいものや甘いもの、歯ブラシなどがしみる原因になります。

NCCLは、単一の原因によって起こるものではありません。主に、歯みがきなどによる摩擦、酸による歯質の軟化、歯に加わる力学的負荷などが複合して進行する、多因子性の病変と考えられています。

歯みがきなどによる摩擦

強すぎるブラッシング圧、不適切な横磨き、同じ部分を繰り返し磨くことなどにより、露出した歯根面や歯頸部の歯質が摩耗することがあります。

歯みがき剤に含まれる研磨剤には、歯の表面の汚れや着色を除去する役割があります。そのため、研磨剤を含む歯みがき剤自体が、直ちに歯を傷つけるわけではありません。

ただし、研磨性の高い歯みがき剤、強いブラッシング圧、長時間の歯みがきなどの条件が重なると、歯質の摩耗を進行させる可能性があります。

酸による歯質の軟化

炭酸飲料、スポーツドリンク、柑橘類、酢を含む食品などを頻繁に摂ると、酸によって歯の表面が軟らかくなることがあります。

また、胃食道逆流や頻回の嘔吐などにより、胃酸が歯に触れることも歯質の軟化につながります。

酸によって軟らかくなった歯面に、歯みがきなどの摩擦が加わると、歯質の喪失が進みやすくなります。

歯に加わる力学的負荷

歯ぎしりや食いしばりなどによる力が、NCCLの形成や進行に関与する可能性があります。

ただし、かみ合わせや歯ぎしりだけをNCCLの原因と断定することはできません。歯質の状態、酸の影響、歯みがき方法などを含めて総合的に評価する必要があります。

4.歯のヒビ

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歯に小さなヒビが入っていると、ヒビを通じて刺激が歯の内部へ伝わり、冷たいものなどがしみることがあります。

硬いものを噛んだときや、噛んだ力を緩めた瞬間に痛む場合もあります。

歯のヒビは非常に細く、肉眼や通常のレントゲン画像では確認しにくいことがあります。また、症状が出たり消えたりするため、原因となる歯の特定が難しい場合もあります。

👉歯ぎしりや歯のヒビについて詳しくはこちら

5.詰め物や被せ物の不具合

詰め物や被せ物が欠けている、外れている、歯との境目に隙間がある、内部にむし歯ができている場合にも、歯がしみることがあります。

見た目に問題がなくても、その内側でむし歯が進行している可能性があります。一度治療した歯であっても、再び問題が起こることがあります。

6.歯髄や歯根周囲の炎症

むし歯、歯のひび、外傷などによって歯髄に炎症が起こると、神経が刺激に対して過敏になります。

刺激を取り除いても痛みが残る、熱いものがしみる、何もしていなくても痛む、夜間にズキズキするといった症状は、歯髄の炎症を疑う手掛かりになります。

歯髄の炎症や壊死が進み、歯根の先の周囲まで炎症が広がると、噛んだときの痛みや歯ぐきの腫れが生じることがあります。

ただし、歯髄壊死や歯根周囲の病変が、症状のないまま進行する場合もあります。

👉根管治療について詳しくはこちら

知覚過敏とむし歯は自分で見分けられる?

症状だけで正確に見分けることは困難です。

象牙質知覚過敏は、むし歯、歯髄炎、歯のひび、詰め物や被せ物の不具合など、同じような症状を起こす病気を確認し、除外したうえで診断します。

知覚過敏では、刺激を受けた瞬間に鋭く痛み、刺激を取り除くと比較的短時間で治まる傾向があります。

一方、歯髄の炎症では、痛みが長く残る、自発的に痛む、熱いものでも痛むといった症状がみられる場合があります。

しかし、むし歯でも短時間だけしみることがあり、進行したむし歯でも症状がない場合があります。

そのため、症状の現れ方は診断の手掛かりにはなりますが、それだけで原因や進行度を判断することはできません。

歯科医院で行う検査

歯科医院では、次のような診察や検査を組み合わせて原因を確認します。

・症状が始まった時期や経過の確認
・歯や歯ぐきの診察
・むし歯やNCCLの確認
・詰め物や被せ物の確認
・冷たいものや温かいものに対する反応
・歯を軽くたたいたときの反応
・噛んだときの反応
・かみ合わせや歯ぎしりの評価
・歯周ポケットの検査
・歯のひびの確認
・必要に応じたレントゲン検査

レントゲン画像だけでは確認できない歯のひびや歯髄の状態もあるため、一つの検査結果だけではなく、複数の情報を総合して診断することが重要です。

歯がしみたときに自宅でできること

やわらかめの歯ブラシでやさしく磨く

強い力で磨くと、歯ぐきや露出した象牙質を刺激し、歯頸部の摩耗を進行させる可能性があります。

歯ブラシを強く握らず、毛先を歯面に軽く当てて、小さく動かして磨きましょう。

ただし、しみる部分をまったく磨かない状態が続くと、プラークが蓄積します。清掃を中止するのではなく、歯ブラシや磨き方を調整することが大切です。

知覚過敏用の歯みがき剤を使用する

知覚過敏用の歯みがき剤には、象牙細管を封鎖したり、神経の過敏な反応を抑えたりする成分が配合されています。

一度の使用で判断するのではなく、一定期間継続して使用します。

ただし、むし歯、歯のひび、詰め物の不具合、歯髄の炎症が原因の場合は、知覚過敏用の歯みがき剤だけでは改善しません。

👉化学的コントロールについて詳しくはこちら

酸性の飲食物を頻繁に摂らない

炭酸飲料、スポーツドリンク、柑橘類、酢を多く含む食品などは、一度に摂る量だけでなく、口にする回数にも注意が必要です。

酸性の飲食物を摂った後は、水やお茶で口をすすぎ、直後に強い力で歯を磨くことは避けましょう。

極端に冷たいものや熱いものを避ける

症状が強い間は、冷たい飲み物やアイス、熱い飲食物を控え、常温に近いものを選びましょう。

これは一時的に刺激を避ける方法であり、原因そのものを治療するものではありません。

歯科医院で行う治療

治療方法は、歯がしみる原因によって異なります。

むし歯、歯のひび、詰め物や被せ物の不具合、歯髄の炎症などが原因の場合は、知覚過敏の処置だけを行っても根本的な改善にはつながりません。

象牙質知覚過敏の場合には、主に次のような治療を検討します。

・薬剤、フッ化物、コーティング材による象牙細管への処置
・レーザーを用いた知覚過敏処置
・NCCLや歯の欠けに対するコンポジットレジン修復歯
・みがき方法、歯みがき剤、食生活の見直し
・歯ぎしりや食いしばりへの対応
・歯周病や歯肉退縮への対応
・適応がある場合の歯肉移植

薬剤やコーティングによる治療

知覚過敏抑制剤やフッ化物、コーティング材などを使用し、開いている象牙細管を封鎖します。

象牙細管内の液体が動きにくくなることで、冷たいものや歯ブラシなどの刺激が神経へ伝わりにくくなります。

症状や使用する材料によっては、複数回の処置が必要になることがあります。

レーザーによる治療

知覚過敏に対して、レーザーを使用することもあります。

レーザーを象牙質の表面に作用させ、開いている象牙細管を狭くしたり封鎖したりすることで、刺激が神経へ伝わりにくい状態をつくります。また、神経の過敏な反応を抑えることも期待されます。

ただし、効果には個人差があり、すべての知覚過敏に適しているわけではありません。症状や原因に応じて、薬剤の塗布や歯みがき方法の改善などと組み合わせます。

NCCLに対する治療

NCCLがある場合は、欠損の深さ、進行の有無、知覚過敏の程度、見た目、清掃のしやすさなどを確認します。

欠損が小さく進行していない場合は、歯みがき方法や生活習慣を見直し、知覚過敏の処置を行いながら経過を観察します。

欠損が深い場合、症状が強い場合、歯質を保護する必要がある場合には、コンポジットレジンによる修復を検討します。

歯肉退縮に対する歯肉移植

歯肉退縮によって歯根面が露出し、知覚過敏が生じている場合には、適応に応じて歯肉移植などの根面被覆術を検討することがあります。

上あごなどから採取した結合組織などを移植し、露出した歯根面を歯ぐきで覆うことで、歯根面の保護、知覚過敏の軽減、歯ぐきの厚みや見た目の改善を図ります。

ただし、すべての歯肉退縮を完全に元の位置まで覆えるとは限りません。

歯肉退縮の形態や深さ、歯と歯の間の歯周組織、歯ぐきの厚み、歯の位置、歯みがき習慣などを確認したうえで適応を判断します。

また、強いブラッシング圧や歯ぐきの炎症など、歯肉退縮を起こした原因が残っていると、治療後に再び退縮する可能性があります。手術だけでなく、原因への対応も重要です。

知覚過敏以外が原因の場合

むし歯が原因の場合は、進行度に応じたむし歯治療を行います。

詰め物や被せ物に不具合がある場合は、修理や再治療を検討します。歯にひびがある場合は、ひびの位置や深さ、歯髄への影響などによって対応が異なります。

歯髄に強い炎症や感染がある場合や、歯髄が壊死している場合には、根管治療が必要になることがあります。

早めに歯科医院を受診したほうがよい症状

次のような場合は、知覚過敏と自己判断せず、早めに歯科医院へご相談ください。

・刺激を取り除いても痛みが続く
・熱いもので痛む
・何もしていなくても痛む
・夜間や横になったときに痛みが強くなる
・噛んだときや噛む力を緩めたときに痛む
・食事や睡眠に支障がある
・歯ぐきが腫れている
・歯ぐきに膿の出口のようなものがある
・歯が欠けた、またはぶつけた
・詰め物や被せ物が取れた

強い痛みがなくても、同じ歯が繰り返ししみる、症状が長期間続いている、以前より強くなっている場合は、一度原因を確認することをおすすめします。

また、症状がなくても、むし歯や歯髄、歯根周囲の病変が進行している場合があります。定期的な診察と、必要に応じたレントゲン検査が重要です。

まとめ

歯がしみると、まずむし歯を心配する方も多いでしょう。実際に、むし歯によって冷たいものや甘いものがしみることがあります。

一方で、歯がしみる原因には、象牙質知覚過敏、NCCL、歯のひび、詰め物や被せ物の不具合、歯髄や歯根周囲の炎症などがあります。

また、むし歯は初期だけでなく、進行した状態でも自覚症状が現れない場合があります。痛みがないことや、以前あった痛みが消えたことを、問題がない根拠にはできません

原因を調べる際には、何がしみるかだけでなく、初めての症状か、繰り返しているか、1本だけか複数の歯か、刺激後に痛みが続くか、痛みがどの程度強いかといった経過も重要です。

紬デンタルオフィス四谷三丁目では、症状の経過を詳しく伺い、歯や歯ぐきの状態、むし歯、NCCL、歯のひび、詰め物や被せ物、歯みがき方法、食生活、かみ合わせ、歯ぎしりや食いしばりなどを総合的に確認します。

症状や原因に応じて、薬剤やコーティング、レーザー、修復治療、歯肉移植などの治療方法をご提案します。

歯がしみる症状が続いている場合や、以前より症状が強くなっている場合は、お早めにご相談ください。

執筆・監修:小糸 潤(紬デンタルオフィス四谷三丁目 院長)

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